江戸時代、庶民の間で最も流行した色は、茶と鼠。その数は、「四十八茶、百鼠」と言われたほど多く、各々の色には、その色に縁のある役者や歴史上の人物、あるいは花鳥風月に関わる名称などが冠せられていた。人々はその名前から、微妙に…
「原色染織大辞典(淡交社刊・1977年)」は、このブログ稿を書くに当たり、難しい専門用語や技法について調べたり、その意味を探る時に扉を開く。この辞典に収められた項目は、約1万4千。1200ページ以上ある分厚な辞典はズシリ…
全国に792ある市の中で、最も人口が少ないのが、北海道の歌志内市。その数、僅か2500人で、最も人口が多い村・沖縄県読谷村4万1千人の16%でしかない。しかも、65歳以上の高齢者が半数以上を占める限界自治体であることから…
呉服屋の主人なんだから、店に座っている時にはキモノを着ていなければとか、茶道など和の嗜み事の一つくらいは出来なければ、と言う人がいる。確かに至極真っ当なお話で、それは呉服屋を経営する者として「あるべき姿の典型」なのだろう…
このところ、ブログ読者の方が店にやってくることが多い。それも連絡なしに、突然である。先週の土曜日にも、都内在住の30代の女性が一人でやって来られた。定休日以外にも、用事があれば店を閉めて出かけてしまうので、折角いらしてく…
昨年の秋、家内の父が亡くなったことで、我々夫婦は両親の看取りを終えた。十年前までは四人とも割と元気だったのだが、気が付いた時には、もう誰もいない。家内は両親を介護するため、甲府と自分の実家を往復する日々が何年も続き、特に…
長年携わってきた自分の仕事を、国が認めて、その功績を褒めて貰うということは、やはり嬉しく誇らしいことなのだろう。特に国会議員や企業経営者などはその傾向が強く、貰えるものなら、少しでも格の高い勲章が欲しいらしい。こうした承…
中庸(ちゅうよう)とは、儒教の中核を担う概念の一つで、考え方に偏りがなく、調和がとれていることを意味する。人物的に考えれば、対立する双方の意見の間に立ち、どちらの立場も尊重し、互いを納得させることが出来る、中立公正な人に…
旅に出ると、膨大な画像を写す。なので帰ってくると、まずその整理に当たるのだが、最近ではパソコン上で全ての作業が完結するので、時間的にかなり楽になり、その時々の写真記録も簡単に探し出せるようになった。けれども、私がバックパ…
毎年8月末になると必ず行うのが、棚卸。これは店の棚に並ぶ品物が、きちんと帳簿に掲載されている通り実在するか、それを確認する作業。これにより在庫の総額が判り、決算時に算出する損益計算では欠かせない資料となる。バイク呉服屋の…